感情は学ばないとわからない? SELの重要性 <5月のスタッフ研修>
ふらっぷ高陽では、毎月1回スタッフ研修を行っています。講師は、広島大学大学院教育学研究科教授で子どもの適応支援やカウンセリングが専門の栗原慎二先生。ふらっぷ高陽のプログラム責任者でもあります。
今月は、SELをテーマに行われました。SELとは「社会性と情動の学習(Social and Emotional Learning)」の略。
「社会性」は対人関係能力や社会で生きていくためのスキル、「情動」は感情の理解・コントロール・表現のことです。社会性と感情は密接しており、学習によって感情を身につけることが社会性を育てることにつながっています。
■子どもたちに「感情」を教える必要性
《学習によって感情を身につける》と聞いて、「え? 感情って学んで身につけるものなの?」と不思議に思いませんでしたか?
実は、感情は、まわりの大人が気持ちに“言語(名前)”をつけて、子どもに教えています。
たとえば、笑っている子どもに母親が「楽しかったね~」と言うのを聞いて、子どもは「これは“楽しい”というんだ」とその感情を学び、理解しているのです。
発達に偏りや遅れのあるお子さんの中には、感情の理解ができにくい子が少なからずいます。ふらっぷでは、子どもたちが自分の感情を楽しく理解しコントロールできるように、SELを“ふらちゃれ”という療育プログラムに取り入れたり、スタッフとの何気ない関りの中で教えたりしています。さらには、他人の感情も理解し、よい関りや判断ができるようになることを目指しています。
■「感情」を学ぶときに、大切な子どもとの関わり方は?
とはいえ、実際の療育の場面で、自分の感情をコントロールしたり他人の感情を理解したりするのは難しいことも。
今回の研修では、そんな場面でも大切な子どもへの関わり方があると学びました。
それは、子どもたちが「自分はふらっぷで歓迎されている」「今の自分を受け入れられている」と感じられるような関りをする、ということ。子どもたちにとって「安心」「安全」な環境を守ることは、何より大切なことです。
ふらっぷでは、この「安心」「安全」をベースに、これからもSELを行っていきたいと願っています。
▼SEL(社会性と情動の学習)は、
ふらっぷ高陽の療育の「6つの柱」の1本目です!
担当:O
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