ふらっぷのオンライン療育は、どんな場所でどんな風に?
更新日:2020年10月26日
コロナ禍が続く中、ふらっぷでは、引き続き感染予防を考慮しつつ、療育プログラムを行っています。広い施設内をどのように使っているかについては、以前の記事でお話ししました。現在、室内では、パソコンを使ってオンラインでのグループ療育を行っています。
ほかの記事でも、オンライン(zoom)療育についてお話していますが今回は具体的に、どんな様子で行っているのか、ご紹介しましょう。
■パソコン利用で、三蜜を回避しつつ充実した療育を!
ふらっぷでは、スタッフ1人とお子さま1~4人で最大5台のパソコンを使用。パソコンは、個別の部屋やグループの部屋など、お子さま同士が、直接顔を合わせない離れた位置に設置しています。つまり、お互いの顔は画面上だけで見えるという状況です。離れた位置にいるのでマスクを外すことができ、表情を見ながら会話をすることができます。
使用しているソフトは「ZOOM」。画面の共有機能を使って「ビジョントレーニング(目の体操)」や「ふらちゃれ(SEL:社会性と情動の学習)」など、コロナ以前に行っていた療育を少し形を変えてではありますが、しっかりと行っています。
■モニター越し+直接の支援で安心な体制づくり
パソコンを使った療育中、お子さまによっては、じっとできずにパソコンモニターの画面から消えてしまう子、他のことに注意が向かい画面に集中できない子、画面に映った自分をのぞきこんで髪を整え始める子などさまざま。モニター越しに対応しているスタッフでは、状況がわからない場面や注意するのが難しい場面も多々あります。そんな場合は、他のスタッフが直接、ふさわしい行動がとれるようにサポートしたり、必要なサポートに切り替えたり、臨機応変に対応しています。
■オンラインは、マナーを学ぶチャンスにも
音声の聞き方もお子さまによってそれぞれ。「イヤホンをください」「ヘッドホンがいいです」など、自分で必要なものをスタッフにお願いします。
「大きい音にしてください」「小さくしてください」など音量も自分の聞こえ方に合わせて、スタッフに頼みます。パソコンに慣れている小学校高学年以上では、自分で音量調整をするお子さまもいます。
さらに、パソコンを通しての会話は、一人が大きな声を出し続けたり、同時に複数が話したりすると音声が聞き取れないなど、オンライン特有の問題もあります。イライラしても大きな声を出さない、誰かがしゃべっているときは、途中で話を遮らず最後まで静かに聞くなど、オンラインを利用することで、ふだんの会話に必要なマナーを覚える機会にもなっています。
■お子さまに役立つ療育を第一に!
パソコンを使った療育は、スタッフもコロナ対策として取り組みを始めたばかり。今後もさまざまな知識やスキルが必要と感じています。
とはいえ、感情のコントロールやコミュニケーションを学ぶには、対面での療育が重要です。ふらっぷでは、社会状況などを考慮しながら、療育の内容や方法、使うツールなども試行錯誤しつつ、よりお子さまに役立つ療育を模索しています。
担当:M
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