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ふらっぷ高陽

子どもも親も効果を実感!楽しく取り組める支援方法とは?《子どもの良い行動が増える方法》教えます!(2)

更新日:2020年9月14日

こんにちは。ふらっぷ高陽のプログラム責任者、栗原慎二です。


「苦手なことでもチャレンジしようと思うようになった。」(子ども)

「相手の気持ちを考えられるようになった。」(子ども)

「小さな出来事でもほめたり、がんばりを認めたりすることで、

 子どもの笑顔が増えた。」(保護者)


ふらっぷで実践しているPBISについてのアンケートを利用者様を対象に行ったところ、上記のような回答がありました。PBIS(Positive Behavioral Interventions and Supports)とは、ポジティブな行動介入と支援のこと。その効果を実感している方も多くおられるようです。

今回は、ふらっぷではPBISをどのように実践しているのかを知っていただくために、ふらっぷで使用している《小道具》をご紹介します。


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 【ふらっぷでのPBIS実践方法】part2

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■小道具①〈めあての表〉

前回ご紹介したように、ふらっぷでは3つの価値観を教えています。

チャレンジ

初めてのことや少し難しいことでも、やってみようと足を踏み出すことです。たとえうまくいかなくても、チャレンジできることは価値のあることと考えています。

思いやり

相手を大切にすることです。相手の気持ちを考え行動できることは、好ましいコミュニケーションを築くために必要な価値のあることと考えています。

安全

自分や周囲を大切にすることです。自分の心や体を守るために、また周囲の安全を配慮しながら行動できることは、自分や周囲と上手に付き合いながら健全に生きていくために必要な価値のあることと考えています。


それを印象付けるために下のような表を良く見える場所に常に掲示しています。


■小道具②〈色別シール〉

それぞれの価値を色別のシールで表しています。

   チャレンジ ⇒ 黄色 

   思いやり  ⇒ 赤 

安全    ⇒ 緑 

といった具合です。

色で表すことで理解しやすく、自分についての評価がスムーズにできます。



■小道具③〈グッジョブカード〉

良い行動が見られた時に、グッジョブカードにシールを貼っていきます。

スタッフは、行動が見られたその場で、言葉で評価しながらシールを貼るように心がけています。良い行動が見られたらすぐ評価することを「即時強化」(※1参照)といい、その行動が増えるためにはとても効果があります。時間が経つと、スタッフも子どもも印象が薄くなり、ほめる効果が半減してしまいます。シールを貼るのをうっかり忘れてしまうこともあります。

シールを貼る欄は〈自分〉〈ほかの人〉の2つに分けてあります。〈自分〉は自分の良い行動に気づいた時の自己評価シール、〈ほかの人〉はスタッフや友達が気づいた時の他者評価シールになります。良い行動はいろいろな場面で突然起こりますので、どんな場所でもすぐに評価できるように、子ども達は首に下げて常に携帯しています。


■小道具④〈ご褒美のお菓子

一回の療育では最高6点がもらえることになっています。

療育終了後に、たまったシールを見るだけでも今日の頑張りを確認することができますが、さらに頑張りを実感し療育が楽しくなるために、自分がもらったポイント分のご褒美お菓子をもらうことができます。4点、2点、1点のお菓子の入った箱から、自分の好きなお菓子をポイント分もらって帰ります。お菓子を選ぶ時はどの子も真剣そのもの。ゲットしたお菓子は今日の自分の頑張りを表しているわけです。ご褒美お菓子を食べることで自尊感情が育っていくという仕組みです。夏はアイスを選ぶことができます。


■小道具⑤〈ポイントをためてもらえる景品〉

ご褒美お菓子だけでは終わらないのが、ふらっぷです。1日最高6点をもらえたら、今度はポイントが貯まります。6点もらえた日には10ポイントが貯まり、療育に来るたびにポイントを貯めていくことができます。ポイントは景品に交換できるので、自分が欲しい景品を常にチェックし、その景品分のポイントを貯めるためにも、グッジョブシールをゲットしようと頑張ることになります。景品は30ポイントから160ポイントまであります。

〈欲しいものを手に入れるまで使うのを我慢する。〉〈貯まったポイントを上手に使い切る。〉など、お金を使う練習にもなっています。



■ポイントは、「楽しく、わかりやすく、効果的に!」

子ども達が、主体的にふらっぷに来て成長し続けてくれることを願って、ご紹介したような様々な仕組みを作りました。

いくらほめても言葉はすぐに消えてしまいます。ですから具体的にごほうびをもらうことで、自分が受け入れられ、自分の行動が評価されていることを実感できるようにしているわけです。ごほうびと言うと「物で釣るようなことはちょっと…。」とおっしゃる方もいらっしゃいますが、そうした体験を積み重ねる中で、行動の価値を徐々に理解し、いずれ、ごほうびなしでも行動できるようになっていきます。

子ども達が、常に新鮮な気持ちで意欲的に取り組めるように、スタッフ間で話し合い、改善を重ねています。現在はwithコロナ時代に合わせて〈楽しく、わかりやすく、効果的に〉に加えて〈安全に〉という視点からの改善も加えた療育をしています。



■次回は、グッジョブカードの使い方を中心にご紹介します。

グッジョブカードの使い方には、ちょっとしたコツが必要です。シールを貼るタイミング、声のかけ方、シールの選び方など、コツをつかむと大きな効果をあげることができます。

次回は、グッジョブカードの使い方について具体例をあげながらご紹介する予定です。お楽しみに!

 

※1「即時強化」その行動が繰り返され定着するよう、その場ですぐに評価すること


▼《子どもの良い行動が増える方法》教えます!①


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