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ふらっぷ高陽

「オレが1番!」が口癖のAくんが、1番をゆずったわけ~療育の現場から~(幼児編)

更新日:2020年9月27日

【ふらっぷのステキな仲間たち~療育の現場から~(幼児編)】

ふらっぷ高陽では、月~金の各曜日に3クラスを設け療育を行っています。 クラスごとに、体を動かすことがとにかく好きな子、おしゃべりが得意で止まらない子、好奇心旺盛で何でもチャレンジしてみたい子など… とても個性豊かな子ども達が集い、同じ時間をともに過ごします。そのため、曜日やメンバーによってそれぞれのクラスに特色があり、日々笑いあり涙ありのさまざまな出来事が起こっています。子ども達は、その経験を通し成長した姿を見せてくれます。 そんなふらっぷの療育の様子を、年代別にシリーズでご紹介します。第1回目は、幼児クラスでのエピソード(事例)です。

<幼児さん プール遊び療育の様子> 幼児の療育
<幼児さん プール遊び療育の様子>(2018年夏)

■エピソード① 「オレが1番!」が口癖のAくんが、1番をゆずった!

5歳のAくんは、何でも1番になりたがる男の子。席に座るのも、答えを当てるのも、お菓子を選ぶのも、とにかく1番でないと気が済まないタイプでした。ところが! ふらちゃれ(SEL※1のことを、ふらっぷではこう呼んでいます)での学びを続けていく中で、負けた人の気持ちを考え、ゆずることが思いやりだということがわかるようになり、ついには「オレ、2番でいいよ」と言えるようになったのです。そして、「オレ、思いやりができたよ」と自分で自分の良さを振り返ることができるまでに成長しました。

“思いやり”を常に意識して行動できるようになったAくん。いつのまにか、イライラすることも少なくなり、落ち着いた行動が増えるようになりました。

■エピソード② 人見知りのBくんが「友だち大好き少年」に! 3歳のBくんはとても人見知りが強く、お母さんからなかなか離れられない男の子でした。スタッフが話しかけても不安そうな顔をして、すぐに固まってしまいます。そんなBくんがいつの間にかお母さんがいなくても平気でいられるようになったのは、年上の友だちとの温かい関わりがあったからです。

安心感を得たBくんは、まるで別人のように友だちと楽しく活動できるようになりました。Bくんは友だちを通して、“思いやり”の気持ちと“大切な自分”を知ったのです。 子ども自身が「“ステキな自分”に気付く」ということ 友だちとの関わりの中で、自己への気づき、他者理解をこの時期から深めていくことは、後の学校生活においてとても重要です。そして、それは、子ども達がおとなになってからも大きく影響します。 ふらっぷに通所しているほとんどの子ども達は、望ましくない行動をしてしまうことでいつも注意を受けたり、叱られたりする経験が多いようです。そのため、「自分は悪い子」「ダメな子」と思ってしまい、自己肯定感が低くなってしまう傾向が見られます。

ふらっぷでは、望ましくない行動は否定しても、その子自身を否定することはしません。子どもが自ら、「望ましい行動」をしたいと思えるような関わりや言葉がけを大切にしています。


   「嫌だっていう気持ち、ちゃんと教えてくれたね」    「お話を最後まで聞いてくれて、ありがとう」    「くやしくてイライラするくらい、頑張ったんだね」

たとえ、良い行いに見えなかったとしても、必ず肯定的な部分があるはず。その部分をしっかりと捉え、子どもの言葉にできない気持ちを想像し、ありのままを受け止める。そのような関わり、言葉がけの背後には、「あなたはステキ」「あなたは大切な存在」というメッセージがいつも込められているのです。

人の気持ちを考え、自分を認めることができるようになったAくん、そして、Aくんやまわりのお友だちをお手本にしながら、少しずつ成長しているBくん。 幼児クラスの可愛い子ども達の今後の成長が、とても楽しみです。 次回は、小学生クラスのようすをご紹介します。お楽しみに! 担当:H 【幼児クラス(6歳まで)】

月・火・水・金の14:00~16:00


【幼児クラスの主な療育内容】 運動(感覚統合)、リトミック、認知トレーニング、社会性と情動の学習(SEL)※1 、ポジティブな行動介入と支援(PBIS)※2 など ※1 SELとは、Social and Emotional Larninngの略。社会性や感情のコントロールなど、対人関係構築スキルを自己理解、他者理解を深めながら身につけ、責任ある意思決定の力を育むこと。 ※2 PBISとは、Positive Behavioral Interventions and Supportsの略。子どもの良い行動を見逃さないで、良い行動をしたその時に具体的に褒めることにより、子どもがその場にふさわしい行動が行えるようにする支援。


▼ご利用案内は、ホームページのこちらのページをご覧ください。



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