発達のゆっくりさんに、保護者として必要なことは?
更新日:2023年1月18日
2023年が始まりました!
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
ふらっぷでは、月に1度スタッフ研修を行っています。1月の研修の内容は「児童発達支援の療育について」。今年度は、例年になく児童発達支援(未就学の幼児さん対象の発達支援)のご利用が増えています。そこで今回は、3~5歳(幼児さん)の発達段階について学びました。
■「発達段階は、飛び越えて先に進むことはできない」
定型発達や通常発達という表現があります。標準的な発達段階を経て成長しているお子さんに対して使っているようです。今回学んだのは、そんなお子さんの発達段階。
一方、ふらっぷをご利用になっている発達に遅れやデコボコのあるお子さん、発達障害のお子さんを見てみると、年齢相応とされている発達と比べ、ずいぶんゆっくりと発達段階を歩んでいるようです。すべてがゆっくり、というわけでなく、ゆっくりな部分(情緒面、運動面など)がある、という意味です。
今回の研修で私の印象に残ったのは「発達段階は、飛び越えて先に進むことはできない」ということ。たとえその年齢に達したからと言って、一足飛びに年齢相応の発達段階に成長することはないそうです。年齢相応の発達段階まで届いていないゆっくりさん(発達障害のお子さん)の場合も同じです。
■発達のゆっくりさんに、保護者として必要なことは?
「同い年のお友だちはみんなお話上手なのに、うちの子はなかなかしゃべらない…」
「クラスのみんなは、上手にはさみが使えるのに、うちの子は…」など
親としては、つい周りのお子さんと比べて、焦ったり、心配したりしてしまいがちです。
でも、先ほどお話ししたように、発達段階は、飛び越えて先に進むことはできません。
一歩一歩進むしかないのです。そのために、医療機関やふらっぷのような療育の支援を受けることはとても大切なことです。
でも、保護者としてまず心がけることは、「お子さんの発達段階をきちんと理解して、しっかり見守ること」。過度な焦りや心配は不要ということです。
しっかり見守っていれば、その子なりに日々成長していることに気が付くはず。
「お子さんの存在そのもの、ありのままのその子を認め、受け入れること」が、お子さんにとってなによりの力になります。
毎日いっしょにいるお母さん、お父さんは「そんなことを言われてもなぁ・・・」と思われるかもしれませんが、ゆっくりでも、お子さんは一段一段、確実に階段を上っています。
大事なのはその瞬間! 階段を上ったその瞬間を見逃さないように、しっかり見守って、その成長を一緒に喜んだり、驚いたりしながら、楽しみましょう!
それは、お子さんの一番近くにおられるお母さんお父さんに与えられた特権かもしれませんよ。
私たちスタッフも、療育の中でそんな成長に気づく場面に立ち会うことがあります。私たちの特権です。今回の研修を受け、そんなことを改めて感じたのでした。
本年もスタッフ一同、ひとりひとりのお子さんをしっかり見守り、成長するお子さんを支えるお手伝いをします。保護者のみなさまにご協力をお願いすることもあるかと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。
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